Androidの電話機能を、細工されたSMS1通で落とせる脆弱性「SMS of Death」が、発見者によって2026年10月29日に公開されました。受信側は何も操作しなくても、通話が切れ、緊急通報にも影響するとされています。Android 端末を使っている人と、社用スマホを管理する情シスに関係する話です。出どころは Google の発表ではなく、発見者が公開したSMS of Death の技術解説ページです。
Android の「SMS of Death」の結論は「10月以降のパッチ適用を確認」
結論から言うと、Android 14〜17 の端末は、2026年10月以降のセキュリティ更新が入っているかを確認するのがおすすめです。発見者サイトによると、修正は Android 14〜17 向けの2026年10月のセキュリティ更新で提供されています。一方、Android 12 と 13 は修正を受けられない、と同じページに書かれています。
Android で何が起きるのか
発見者サイトの説明を整理すると、次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| きっかけ | 細工された SMS を1通受け取る |
| 受け手の操作 | 不要。受信箱には表示されず、送信元の番号も見えない |
| 起きること | 電話アプリのプロセス(com.android.phone)が落ち、緊急通報を含む通話が切れる |
| 繰り返したとき | 1通ごとに1〜2秒ほど通信サービスが使えなくなり、約20通で端末が長く使えなくなると説明されている |
| 再起動後 | 不正なメッセージが残ると、起動のたびに再処理され、約90秒ごとにリカバリーモードへ再起動する状態になることがある |
発見者のテストでは、キャリアからの再送によって、障害が最大1週間断続したとも書かれています。発見者サイトで説明されている影響は、電話機能が止まることです。連絡手段が止まるだけでなく、緊急通報にも響く点は軽く見ないほうがよさそうです。
発見者は2026年5月5日に Google の Android & Devices VRP へ報告し、再現は Android 12〜16 で確認した、と書いています。検証コードも公開されているとされています。
自分の Android 端末が影響を受けるか確認する
確認は、端末の設定アプリで1分ほどで済みます。
- 設定アプリで「デバイス情報(または端末情報)」を開く
- 「Android バージョン」を見る
- 「Android セキュリティ アップデート」の日付を見る
見方は次の表のとおりです。2026年10月の更新に修正が含まれるという記載は、発見者サイトによるものです。
| 端末の状態 | 目安 |
|---|---|
| Android 14〜17 で、セキュリティパッチが2026年10月以降 | 発見者サイトの記載では、修正が入っている範囲 |
| Android 14〜17 で、セキュリティパッチが2026年9月以前 | 更新が来ていないか、まだ適用していない。早めに更新する |
| Android 12 または 13 | 発見者サイトの記載では、修正を受けられない |
機種によって画面の名前は少し違います。更新が見つからないときは、メーカーやキャリアの案内を確認してください。
Android の社用端末で情シスが確認したいこと
台帳と管理ツールで、次の順に洗い出すのがおすすめです。
- OS のバージョンを棚卸しする: Android 12・13 の端末が何台あるかを数えます。ここが一番の論点です
- パッチレベルを取り出す: MDM(Intune など)が使えるなら、セキュリティパッチの日付で端末を絞り込みます。2026年10月より前の端末は、更新の案内を出す対象です
- 更新の配布状況を確認する: 端末メーカーやキャリアによって、配布の時期が違います。日本向けの配布がいつになるかは分かりません。対象のメーカー・キャリアの案内を見ます
- Android 12・13 の端末は入れ替えを検討する: 修正が来ない前提なら、更新しても直りません。利用頻度の高い端末から計画に入れます
- 障害時の連絡手順を決めておく: 圏外が続く、再起動を繰り返すといった端末が出たら、窓口に連絡する流れを先に決めておきます
再起動を繰り返す端末で、復旧を試みる人が出るかもしれません。発見者サイトは、リカバリー画面で「データ消去」を選ばないように注意しています。慌ててデータを消さず、まずは窓口に相談してもらうのが無難です。
Android 12・13 の修正について分かっていること
Android 12 と 13 が修正を受けられない点は、あくまで発見者サイトの記載です。Google が公式にコメントしているかは分かりません。日本のキャリアや端末メーカーが、2026年10月のパッチをいつ配るのかも分かりません。決めつけず、使っている端末の案内を見てください。
なお、修正の中身は、AOSP の修正コミット(Fix remote DoS in decodeWapPdu)から確認できます。不正な形式のメッセージの処理で出る例外を捕まえ、読み取りに失敗したメッセージを削除する方式です。
台所の火を止められない鍋のように、「いつ直るか分からない端末」を使い続けるのは落ち着きません。修正が来ない端末は、更新を待つのではなく、入れ替えの計画に載せるのが現実的です。
ほかの技術ネタは、技術ネタの記事一覧からどうぞ。2026年11月1日時点の、発見者サイト(2026年10月29日公開)にもとづく情報です。
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