Windows11の8GB PCでマルチタスク最大40%高速化、Microsoftの社内試験

Windows11の8GB PCでマルチタスク最大40%高速化、Microsoftの社内試験 ITニュース

Windows11 のメモリ8GBの PC について、Microsoft が2026年11月4日(日本時間。米国時間は11月3日)に改善の進捗を発表しました。社内のラボ試験では、マルチタスクが最大40%速くなったとしています。メモリ8GBの PC を使っている人は、 Windows11 バージョン 26H2 のビルド26300.9818以降への更新と、アプリの更新でこの改善を受け取れます(提供時期は端末や地域で異なる場合があります)。発表の本文は、Windows Experience Blog の発表(Microsoft、英語)で読めます。

Windows11 の8GB PCで何が変わったのか

マルチタスクは社内試験で最大40%速く

Microsoft は7月に、メモリの最適化を Windows の品質改善の重点分野に挙げていました。今回の発表は、その取り組みの進捗の報告です。

取り組みは3本柱です。まず、PC のメモリをより上手に使うこと。次に、負荷が高いときも、すぐに反応すべき操作を守ること。さらに、主要なアプリと Windows 自体のメモリ使用を減らすことです。

Windows11 の8GB の PC で目玉になる数字は、マルチタスクの最大40%です。Edge で20タブ、4K 動画、大きな Word・PowerPoint・Excel のファイル、Outlook、エクスプローラーを順に開き、すべて開いたままにするシナリオで測っています。比べた相手は、2026年1月のビルドです。

40%は条件つきの数字

脚注によると、試験に使ったのは HP OmniBook 3(メモリ8GB、Snapdragon X Plus 8コア)の1台です。OS ビルド26200.7623と26200.9445を同じ端末で比べた、社内のラボ試験です。

ただし、Microsoft は、このシナリオと構成に限った結果で、ベンチマークではないと明記しています。実際の性能は、端末・構成・ファイル・動いている処理などで変わるとしています。

なお、8GB の PC での検索・スタート・右クリック・設定・Snipping Tool・エクスプローラーの応答は、最大20%速くなったとしています(テレメトリによる測定)。

Windows11 のメモリの使い方の改善

圧縮の調整で、作業中のデータを最大2GB多く保つ

タスクマネージャーでメモリの大半が使用中に見えても、それだけで PC が逼迫しているとは限らない、と Microsoft は説明しています。本当の基準は空きメモリの量ではなく、PC が素早く反応し続けるかどうかだとしています。

発表では、メモリを机に、ストレージを引き出しにたとえています。ごはんで言えば、使う食材がまな板の横に並んでいるほど、冷蔵庫まで取りに行かずに調理を続けられる、というイメージです。

そのうえで、 Windows11 ではメモリ圧縮の設定(どれだけ圧縮するか、いつストレージに退避し、いつ戻すか)を、8GB の PC 向けに調整しました。その結果、使用中のデータを最大2GB多くメモリ上に保てるようになったとしています。開いたままのアプリやタブが、戻ったときに再読み込みされにくくなります。

操作している間は、裏の処理を控える

Windows11 は、ユーザーが操作している間、その処理を一時的に優先し、検索のインデックス作成などのバックグラウンド処理を控えます。たとえば、更新後の再起動直後の数分間でも、ブラウザを待たずに開けるようにするとしています。

また、リンクのクリックやスタートから Edge を開くとき、Edge は多くの場合すでに裏で動いているため、Windows はそこへ直接つなぎます。これで最大33%速く開けるとしています。条件は、OS ビルド26300.9818以降と Microsoft Edge 150以降です。

Windows11 とアプリのメモリ使用の削減

全体で最大900MB、Microsoft 365 で360MB

Windows・Edge・Microsoft 365 アプリの改善を合わせると、8GB の PC のマルチタスク試験で、コミット済みメモリの増加を最大900MB減らしたとしています。2026年9月の社内試験で、ビルド26300.9550と26200.7628を比べた結果です。

このうち、Word・PowerPoint・Excel・Outlook の改善で、合計360MBの削減です。さらに、プラットフォームの改善はサードパーティーのアプリにも効くとしています。例として、WhatsApp の Windows アプリで、メモリが2桁%改善していると紹介しています。

Teams・Edge・ウィジェットで変わること

Windows11 と一緒に使うアプリ側でも、次の変化があります。

対象 変わること
Teams 8GB の PC で効率モードを既定でオンにでき、起動が最大20%速くなる。動作中のリソース使用も減る
Teams の会議 音声のために処理能力を残すよう、カメラの解像度を調整できる
Edge 使っていないタブが、既定で15分後にスリープする(従来は2時間)
ウィジェット メモリ8GB以下の PC では、開いたときだけ読み込む。閉じている間のメモリ使用を約200MB減らす

Windows11 の改善を入手する方法

26H2 のビルド26300.9818以降に更新する

入手するには、 Windows11 バージョン 26H2 の、ビルド26300.9818以降に更新します。手順は次のとおりです。

  1. 設定 > Windows Update を開く
  2. 「利用可能になったらすぐに最新の更新プログラムを入手する」をオンにする
  3. 「更新プログラムのチェック」を選ぶ

また、一部の改善はアプリの更新や Microsoft Store 経由で届きます。そのため、Edge・Microsoft 365・Teams も最新にしておきます。

なお、日本での提供時期と、配信される更新プログラムの KB 番号は、発表には書かれていません。脚注では、提供時期は端末や地域で異なる場合があるとしています。

Windows11 の8GB PCでやっておきたいこと

おすすめの確認

  • Windows11 の更新を Windows Update で確認し、ビルドが26300.9818以降になったかを確かめる
  • Edge・Microsoft 365・Teams を最新にする
  • 3D モデリング・高度な動画編集・大規模データ処理などの重い作業が中心なら、16GB 以上を選ぶ(Microsoft 自身が16GB 以上が望ましいと書いています)
  • 会社の PC に広げるなら、まず少数台で試してから広げる
  • 数字は Microsoft の試験・測定の条件での値なので、手元の PC での体感は端末・構成・使い方で変わる

新しい PC の性能も効く

Microsoft が委託した第三者(Principled Technologies)の試験では、2026年の8GB の Dell XPS 13 が、2021年の8GB モデルより、マルチコア CPU 性能で最大94%速かったとしています(Cinebench)。2021年の16GB 構成とほぼ同等だったとも説明しています。ただし、重い作業や多数の同時作業では、メモリは依然として重要だとしています。結果は試験した端末に限ったもので、すべての8GBの PC に当てはまるものではないとしています。

今後の Windows11 の取り組み(予定)

今後数か月の取り組みとして、次の項目が挙げられています。

  • メモリ圧縮のさらなる改善
  • 検索とウィジェット、OneDrive とフォトで、それぞれ Web エンジンを共有する
  • エクスプローラー・メモ帳・ペイント・新しい Windows 検索など、WinUI 3 のアプリを高速・省メモリにする
  • PC メーカーなどと、ハードウェア向けに予約するメモリを最適化する
  • サードパーティーの開発者と協力する

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2026年11月4日(日本時間)時点の情報です。

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