Chrome更新の公式案内が、2026年10月13日(米国太平洋時間)に出ました。デスクトップ向けの安定版 Chrome 155 に、セキュリティ修正が 37 件含まれ、そのうち深刻度 Critical が 7 件あります。日本時間では 2026年10月14日の朝にあたる、新しい情報です。
「Chrome の更新、また来てるけど、今回は何が違うの?」。社内からこう聞かれる場面は、ありそうです。
結論から言うと、今回のChrome更新は、Critical を 7 件含む 37 件の修正なので、配信が来たら後回しにせず入れるのがおすすめです。ただし、公式の投稿は悪用の有無に触れていません。煽る話ではなく、「ちゃんと手当てしておこう」くらいの温度感で読んでください。まず表で全体像をどうぞ。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 何が出た? | Chrome 155 の安定版(デスクトップ)。セキュリティ修正 37 件、うち Critical 7 件 |
| バージョン | Windows / Mac は 155.0.8059.79 / .80、Linux は 155.0.8059.79 |
| Android | 155.0.8059.79。Google Play で今後数日のうちに利用可能になる |
| 配信の仕方 | 今後数日から数週間かけて順次 |
| 悪用について | 公式の投稿は、悪用に言及していない |
| 取るべき行動 | 更新が来たら適用する(再起動については公式の投稿に書かれていません。再起動の確認は、あとの節で「提案」として書いています) |
一次情報は、Google の Chrome Releases の次の 2 つです。
Chrome更新で、何が出たのか
Google は、デスクトップ向けの安定版アップデートを公開しました。修正バージョンは、Windows と Mac が 155.0.8059.79 / .80、Linux が 155.0.8059.79 です。投稿には 37 件のセキュリティ修正が含まれると書かれていて、詳細は Chrome Security Page を参照するよう案内されています。
配信は、「今後数日から数週間かけて順次」と書かれています。つまり、発表された日に、全員の手元の Chrome が新しくなるわけではありません。ごはんにたとえるなら、お店が新メニューを発表した日に、全店舗で同時に食べられるわけではない、というのに近いです。順番待ちの列があると思ってください。
Android 版は Chrome 155(155.0.8059.79)で、Google Play で今後数日のうちに利用可能になるとされています。特記がない限り、対応するデスクトップ版と同じセキュリティ修正が含まれると、Android 側の投稿に書かれています。
Chrome更新に含まれる Critical 7 件の中身
公式の投稿が表にしている Critical は、次の 7 件です。
| 場所 | 種類 | CVE |
|---|---|---|
| ANGLE | バッファオーバーフロー | CVE-2026-110152 |
| Browser | use after free | CVE-2026-110149 |
| use after free | CVE-2026-110136 | |
| Network | use after free | CVE-2026-110161 |
| Core | use after free | CVE-2026-110165 |
| SVG | use after free | CVE-2026-110148 |
| Media | use after free | CVE-2026-110151 |
use after free は、使い終わったメモリを、あとから間違って使ってしまう種類の不具合です。ブラウザは、外から来るデータを大量に読み込む部品なので、こうした種類の不具合が話題になりやすいです。表の「場所」には、PDF や SVG、Media といった名前も並んでいます。

なお、報告者には外部の研究者と Google 自身が含まれる、と表に書かれています。件数の内訳や個々の中身を、ここで掘り下げすぎるつもりはありません。気になる方は、上の公式の投稿を確認してください。
Chrome更新で、悪用について分かっていること
ここは、書き方に気をつけたいところです。
公式の投稿は、悪用(exploited in the wild)に言及していません。 「悪用は確認されていない」と公式が言っているわけでも、「悪用が確認された」と言っているわけでもない、という点を取り違えないようにしてください。
もうひとつ、投稿には次の注記があります。バグの詳細やリンクは、大半のユーザーが更新するまで制限されることがあり、サードパーティのライブラリのバグが上流で修正されていない場合も、制限が続く、というものです。制限の理由は、公式の投稿には書かれていません。
「詳細が見えないから安心」と読むのは早計です。Critical を含む修正が出た以上、更新できる状態になったら、適用するのが筋です。
Chrome更新で、情シス担当者が確認すること
まず、公式の投稿に書かれていることだけを整理します。
- 配信は、今後数日から数週間かけて順次行われる
- Android 版は、Google Play で今後数日のうちに利用可能になる
- 詳細は Chrome Security Page を参照する
ここから先は、公式の投稿には書かれていない、僕の提案です。大げさな手順書は要りません。
- 配信状況を見る(提案): 配信は順次なので、社内の Chrome が 155 系になっているかを、台数の多い部署から見ていく。公式の投稿には書かれていない進め方です
- 再起動を確認する(提案): 再起動については、公式の投稿は何も書いていません。一般論として、ブラウザは再起動して新しい版になることがあるので、長時間立ち上げっぱなしの PC は、版を見ておくと安心です
- Android や Linux も対象に入れる(提案): 公式の投稿は、Android 版と Linux 版の版番号も載せています。業務で使っているなら、そちらも見る、という進め方です
- 手動で更新を確認する方法(提案): Chrome のメニューから「Chrome について」を開く方法があります。今回の公式の投稿には書かれていません
- 一括管理している場合(提案): 管理ツール側の配信状況も見ておくと確実です。これも公式の投稿には書かれていません
実際の画面や設定項目は、環境によって違うことがあります。作業の前に、Google の公式ヘルプで確認してください。
あるある(想定):Chrome更新を後回しにする現場
これは実際にあった話ではなく、ありがちな想定です。
「ブラウザの更新って、いつもすぐ終わるし、タブも開きっぱなしだし、あとでいいか」。こうやって、更新の確認を後回しにしたまま使い続ける PC は、現場に一定数ありそうです。
冷蔵庫に新しい食材を買ってきたのに、古いほうを使い続けているようなものです。更新の案内が出ている状態と、新しい版で動いている状態を、分けて見ておくと、問い合わせへの返事も楽になります。再起動が関わるかどうかは、公式の投稿には書かれていないので、手元の環境で確かめてください(提案)。
Chrome更新で、注意点とまだ分かっていないこと
| 項目 | 状況 |
|---|---|
| 悪用の有無 | 公式の投稿は言及していない。「確認されていない」とは書けない |
| 37 件の深刻度ごとの内訳 | Critical 7 件の表は公式で確認した。それ以外の内訳は、この記事では扱わない |
| 手動更新・再起動の公式手順 | 今回の投稿には書かれていない。上の案内は提案 |
| 自分の環境に配信される日 | 順次配信のため、日付は人によって違う |
「今すぐ全台を止めて更新だ」と言うつもりはありません。ただ、Critical を含む 37 件の修正が出たので、更新が来たら入れる。これを、いつもの運用に乗せておけば十分です。再起動の確認は、提案として書いたもので、公式の投稿には書かれていません。
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参考リンク(Google 公式)
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