Adrenalin 26.10.2をAMDが公開、Steam起動時などの断続的なクラッシュを修正

Adrenalin 26.10.2をAMDが公開、Steam起動時などの断続的なクラッシュを修正 ITニュース

Adrenalin Edition 26.10.2 を、AMD が日本時間2026年10月31日(米国時間10月30日)に公開しました。Radeon や、Radeon グラフィックス内蔵の Ryzen などを積んだ Windows PC 向けのグラフィックスドライバーで、任意で入れる「オプション版(Optional Driver)」です。

結論から言うと、Steam のランチャー起動時や、AMD Software の Performance Metrics Overlay を有効にしたまま一部のゲームで他のオーバーレイを開閉したときなどに断続的に起きることがあるクラッシュ、特定の GPU とゲームの組み合わせでのシステムのシャットダウンなどを直した版です。 当てはまる症状がある人は更新を検討する価値があり、困っていない人が急いで入れる必要はありません。ドライバーは AMD のドライバーダウンロードページ(AMD 公式)から入手できます。

Adrenalin 26.10.2 で直った主な不具合

修正の一覧は、AMD Software: Adrenalin Edition 26.10.2 のリリースノート(AMD 公式)に載っています。多くの項目は、原文で “Intermittent”(断続的)や “may be observed”(〜することがある)という書き方になっています。

Radeon 全体や、ゲーム以外の操作に関わる修正

対象が Radeon 全体か、動画再生・インストールなどゲーム以外の操作に関わる修正は、次の4つです。

対象 直った症状
AMD Radeon グラフィックス Steam のランチャー起動時に、アプリが断続的にクラッシュすることがある
Radeon グラフィックス AMD Software の Performance Metrics Overlay を有効にしたまま、Xbox Game Bar など他のオーバーレイを開閉すると、一部のゲームでアプリのクラッシュやドライバータイムアウトが断続的に起きることがある
Radeon RX 7000 シリーズ Windows 11 で Hardware-Accelerated GPU Scheduling(HAGS)を有効にした状態で動画を再生中に、断続的にドライバータイムアウトが起きることがある
AMD Install Manager 「Recommended + Optional」を選んでも、オプション版ドライバーが見つからない

特に HAGS の項目は、ゲームではなく動画の再生中の話です。ゲームをしない人でも、Windows 11 で HAGS を有効にした RX 7000 シリーズで、動画の再生中にドライバータイムアウトが出ているなら、今回の Adrenalin で直る対象に当たるかもしれません。

GPU シリーズや条件が限られる修正

一方で、次の6つの修正は、対象の GPU シリーズと、ゲーム・機能・OS などの条件が限られています。

対象 直った症状
Radeon RX 7600 シリーズ Valor Mortis のプレイ中に、断続的にシステムがシャットダウンすることがある
Radeon RX 7000 シリーズ Valor Mortis のプレイ中に、断続的にドライバータイムアウトが起きることがある
Ryzen AI MAX PRO 400 シリーズ FINAL FANTASY RESONANCE のプレイ中に、断続的にシステムがシャットダウンすることがある
Radeon RX 9000 シリーズ AMD FSR を有効にして Death Stranding 2: On the Beach をプレイ中に、アプリが断続的にハングすることがある
Radeon RX 9000 シリーズ ゲーム内の AMD FSR Frame Generation を有効にしてプレイ中、アプリやオーバーレイの切り替えでシステムが断続的にクラッシュ・ハングすることがある
Radeon RX 9000 シリーズ(Windows 10) AMD Cleanup Utility で AMD Software をアンインストールした後に、ゲームでアプリがクラッシュすることがある

なお、Death Stranding 2 の項目には、この問題が起きる場合は AMD FSR を無効にすることを推奨する、という記載もあります。

Adrenalin 26.10.2 の対象製品と OS

今回の Adrenalin の対象は幅広く、デスクトップ向けの Radeon から、Radeon グラフィックス内蔵のプロセッサーまで入っています。

区分 対象
デスクトップ向け Radeon RX 9070 / 9060 / 9050、RX 7900〜7600、RX 6900〜6400、RX 5700〜5300 の各シリーズ
ワークステーション向け Radeon AI PRO R9700 など
モバイル向け Radeon RX 7000M / 6000M / 5000M
内蔵グラフィックス Radeon グラフィックス内蔵の Ryzen / Ryzen AI / Athlon プロセッサー
対応 OS Windows 11 バージョン 21H2 以降、Windows 10 64 ビット バージョン 21H2 以降

ノート PC と携帯型ゲーム機は要注意

ここは読み飛ばさないでほしいところです。ノート PC と一体型 PC について、AMD はメーカー(OEM)提供のドライバーを推奨しています。また、AMD.com のドライバーで問題が出た場合は、メーカー提供のドライバーを入れるよう案内しています。

さらに、携帯型ゲーム機(ハンドヘルド)は Adrenalin Edition のサポート対象外で、メーカーのドライバーを確認するよう書かれています。つまり、上の対象一覧に載っている GPU を積んでいても、ノート PC や携帯型ゲーム機では、まずメーカーのサポートページを見るのが先です。

Adrenalin 26.10.2 の既知の問題

修正だけでなく、この版の Adrenalin で残っている既知の問題(Known Issues)も公開されています。主なものは次のとおりです。

  • Radeon RX 7000 シリーズで、Assassin’s Creed Black Flag Resynced のプレイ中にアプリのクラッシュやドライバータイムアウトが断続的に起きることがある
  • Radeon RX 5000 シリーズで、War Thunder のプレイ中に断続的にドライバータイムアウトが起きることがある(この問題が起きる場合は Adrenalin 26.9.1 の使用を推奨)
  • Windows 10 で、ドライバーのインストール後に AMD Smart Access Memory が無効になることがある
  • Ryzen AI 9 400 シリーズで、Gears of War: Reloaded の起動時に黒い画面になることがある(ゲーム内の表示モードをウィンドウにしてから、フルスクリーンに戻す回避策)
  • Radeon RX 9000 シリーズで、Phantom Blade Zero の空やキャラクターの髪の表示が崩れることがある(髪は High-Quality Hair 設定を無効にする回避策)
  • HuggingFace や GitHub へのアクセスが制限されている一部の地域で、AI Bundle コンポーネントのインストールに失敗することがある

例えば、RX 5000 シリーズで War Thunder のドライバータイムアウトが出ている人には、AMD 自身が 26.9.1 を勧めている点に注意が要ります。

Adrenalin を更新する前にやっておきたいこと

オプション版は、言ってみれば「おかわり自由の小鉢」のようなものです。欲しい人が取ればよく、全員の皿に盛る必要はありません。僕のおすすめは、次の順番です。

  1. 自分の症状が Adrenalin 26.10.2 の修正一覧に載っているか確かめる。 載っていて、使っている GPU やゲーム・設定・OS などの条件も一致するなら、更新を検討する
  2. ノート PC・一体型 PC・携帯型ゲーム機なら、メーカーのドライバーを先に確認する。 AMD がそう案内している
  3. 既知の問題に、自分のゲームや環境が入っていないか見る。 特に Windows 10 で Smart Access Memory を使っている人は、インストール後に設定が無効になっていないか確かめておきたいところです
  4. 元に戻す方法を知っておく。 以前のバージョンに戻す場合は、AMD Cleanup Utility の使用を AMD が推奨している

また、推奨版(Recommended)としての提供予定や、次の推奨版に入る時期は、リリースノートには書かれていません。安定を優先したい人は、困っていなければ推奨版を待つのも一つの選び方です。

なお、Adrenalin 26.10.2 のパッケージに含まれるドライバーのバージョンは 26.20.15.12(Windows Driver Store Version 32.0.32015.12012)と 25.10.45.20(Windows Driver Store Version 32.0.21045.20006)、Ryzen AI NPU MCDM Driver 32.00.20102.4480 です。

2026年11月2日時点の情報です。Windows やトラブル対応のほかの話題は、技術ネタカテゴリーからどうぞ。

ITもごはんも、腹八分目が長続きのコツ!

コメント