Microsoftの先行プレビュー制度「Frontier」が、2026年11月からnew Outlook for Windows、OneDrive、SharePoint、Teamsの対象となる公開プレビュー機能にも広がります。2026年10月30日(UTC)にMicrosoft 365ロードマップへ項目が追加され、提供時期は「November CY2026」、状態は「In development」です。登録を決めるのは管理者なので、Microsoft 365を預かる情シスに関係する話です。
Frontierの拡大、その結論
結論から言うと、Frontierが「Copilotの先行機能」から「Microsoft 365全体のeligibleな公開プレビューの入口」に広がり、どのユーザーを試験対象にするかは管理者が決める形になります。登録は任意で、使わなければ今までどおりです。
制度の概要は、Microsoft Frontierプログラム(Microsoft公式)で見られます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 時期 | 公式ブログでは「Starting in November」、ロードマップでは「November CY2026」 |
| 追加される対象 | new Outlook for Windows、OneDrive、SharePoint、Teams、Copilotのeligibleな公開プレビュー機能 |
| 登録 | 任意(optional)。管理者が制御する1つの登録画面で管理する |
| ロードマップの状態 | In development |
これまでのFrontierと何が変わるのか
公式ブログ(2026年10月26日)によると、これまでプレビューは製品ごとに別の場所にありました。11月からは、Frontierの登録ユーザーが、上の製品のeligibleな公開プレビュー機能をまとめて受け取れるようになります。
注意したいのは、対象が「eligibleな公開プレビュー機能」に限られる点です。各アプリのプレビュー機能がすべて使えるようになる、という意味ではありません。どの機能がいつ出てくるのかという具体名と日付は、現時点の公式情報では示されていません。
Frontierの登録はStandard・Deferredと別
Frontierへの登録は、Standard releaseやDeferred releaseの設定とは別に管理されます。
- テナント全体を登録する必要はなく、IT部門などのパイロットグループから始められます
- 登録されていないユーザーは、従来どおりStandard / Deferredの設定に従います
- すでにCopilot機能でFrontierに登録済みなら、再登録は不要です。11月から、上の製品のeligibleなプレビュー機能も得られます
- Targeted releaseのユーザーは、自動ではFrontierに登録されません
- M365 Insiders (for business) を本番ビルドの検証に使っているなら、継続して使う形です
Frontierを有効にする管理センターの設定
設定はMicrosoft 365管理センターで行います。Microsoft LearnのFrontier解説(Microsoft公式)に、現時点の手順があります。
- 管理センターで「Copilot」の「Settings」を開き、「View all」を選ぶ
- 「Frontier」を検索し、Copilot Frontierを選ぶ
- 「No access」(既定)、「All users」、「Specific users and groups」のいずれかを選ぶ
反映には最大3時間かかることがあります。必要な管理者ロールは、AI Administrator、Security Administrator、Office Apps Administratorのいずれかです。なお、これはLearnに載っている現在の手順で、11月以降の画面は変わる可能性があります。
Frontierのプレビュー機能を使うときの注意点
Frontierの機能は、一般提供(GA)の前に出てくるものです。Learnには、次の注意が書かれています。
- プレビュー機能は変更・停止・終了されることがあります
- 標準のサポートコミットメントやSLAの対象外の場合があります
- HIPAA BAAの対象外で、ISO 27001 / 27002 / 27018の要件には準拠しません
- 機能によっては、Standard releaseやDeferred releaseで提供されないこともあります
- Copilot関連の機能にはCopilotライセンス等、Teams関連の機能にはTeamsを含むライセンスが必要です(登録そのものにCopilotライセンスは不要)
2026年3月29日以降に公開された新しいFrontierエージェントは、Frontierの登録ユーザーだけが使えます。エージェントは管理センターのAgent設定が優先され、Frontierの管理だけでは有効になりません。
また、Targeted releaseは2027年1月に廃止され、割り当て済みのユーザーはStandardまたはDeferredの設定に戻ります。すでにFrontierに登録済みのユーザーは、廃止後も登録されたままです。
Frontierを検討するなら、やっておきたいこと
おすすめの順に並べます。
- 自分のテナントの現在のFrontier設定を確認する: 既定は「No access」です。すでに登録済みのユーザーがいれば、11月から対象が広がります
- 登録するなら、IT部門などの小さなパイロットグループから始める: 「Specific users and groups」で絞れます。本番業務で使う人を最初から入れないのが無難です
- ロードマップの項目を見直し、追加される機能名と開始時期の更新を確認する: 現時点で分かるのは範囲と枠組みです
- サポート対象外や、コンプライアンス要件との相性を先に確認する: HIPAAやISOの要件がある組織は、対象ユーザーを選ぶ前に確認しておきます
提供の対象クラウドは、ロードマップでWorldwide (Standard Multi-Tenant) とされています。
現場で起きそうなこと
「All users」を選ぶと、本番業務で使っているユーザーにもプレビュー機能が届きます。Learnにあるとおり、プレビュー機能は変更・停止されることがあり、標準のサポートの対象外の場合もあります。そのため、試すのは小さなグループから、本番の人は後からにするのが無難、というのが筆者の見立てです。
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以上は、ロードマップに項目が追加された時点の公開情報です。
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